Lot 73 妖(あやかし)の住む院 page2 page3



こんにちは! 私、桔香(きこ)、17歳。どこにでもいるごく普通の女子高生。
今日は学校帰りにちょっとお買い物したくて、街へ出かけたの。
ここまでは、そう、ごく普通の一日だった……街で、何か不思議な視線を感じるまでは。

――ん? 誰かに見られてる???

私は視線の主を探して、ぐるりと周囲を見渡してみた。
そこに居たのは……。



――えっ……白い……狐……?
白い狐なんて、初めて見た!
でも、こんな街中に? どうして???

驚きと戸惑いで私が立ちすくんでいると、白狐はすっくと立ち上がり、どこかへ向けて歩き出した。



私はなぜか、誘われるように白狐のあとをついていってしまった。
すると……。



――わぁ、こんな場所があったの……!
白狐は鮮やかな紅葉の木々が織りなす美しくも不思議な空間へ案内してくれた。
――えっと、でも、今って1月……。
予期せぬ紅葉にみとれながらも、その奇妙さが私の心にさっと陰りを与えた。その時。

(きこさま)

「んっ!?」



――狐が喋った!?

(きこさま)

「えっ? なに? 何が起こって……」

(きこさま、やっとみつけた! みな、お待ちしております……)

――!? 何か、見え……



――!?!?

私の意識は、そこで途切れた――

……。

……。



??「おい、間違いないんだろうな」
白狐「はい! だって、私の姿が見えていたのは、きこさまだけですから!」
??「ふーん、じゃあ、このなんでもない娘が荼枳尼天さまの……」
??「あ、目を覚ましそうだよ」

桔香「う、う〜ん……」



桔香「ん……ん!? 何!? ここは!?」
??「お目覚めですね。初めまして、きこさま」
桔香「あ……あなたたちは???」
??「我々は稲荷の化身。荼枳尼天を守護する者。俺は黒狐。あとは金狐と銀狐と白狐」
桔香「……ハイ?」
黒狐「貴女もまた、荼枳尼天、すなわち貴狐天王(きこてんのう)の化身なんだ。我々が、かくかくしかじかで現代からこの平安時代に呼び寄せた。荼枳尼天についてはこの辺読んどいて」
桔香「え、ちょwww説明雑だなwwwてかここ平安時代なんだwww?」



黒狐「なんの為に呼ばれたかっていうと、乙女ゲー的プレイの為な」
桔香「あー……そういう……」
銀狐「特に何の取り柄もない普通の女子高生のお前が、実はもの凄い特別な存在だってことがわかって、俺らイケメンたちも最初はお前のこと認めないし煙たがるんだけど、山あり谷あり紆余曲折の末めっちゃ愛するようになるわけ」
桔香「ハイハイ……」
金狐「キャラはこの4人で、好きな順に攻略していけばいいから。全スチルコンプするまで頑張ってね」
桔香「ふんふん……。そこの白い狐は人間化したりしないの?」
白狐「良い質問だ。4キャラ攻略後に人間化の裏ルートが出現する」
桔香「おk。把握した」
黒狐「じゃ、平安プレイのために衣装チェンジしよか」



桔香「はい、着たよ〜」
黒狐「お〜いいじゃんいいじゃん、じゃ、そゆことでよろしくな〜」
桔香「っしゃーー燃えてきた! フルコンプすっぞ!!」

さて、ご覧の皆様も把握していただけましたでしょうか。笑
実は、前から寝殿造で平安プレイをしてみたかったのですが、どうも住まわせる住民を決めかねてまして。
寝殿造といったら平安時代の貴族の大邸宅なわけで、やっぱり貴族一家が住んでる風に遊びたいんだけど、例えば私が好むカップルプレイで主人と北の方一人じゃ、ただっ広い屋敷にポツーンと二人っきりで、とても淋しいし雰囲気も出ません。
かといって女房や従者シムを作って家族にしちゃうと、身分差があるのに主人同等の暮らしをする格好になっちゃって、それも私がしたい平安プレイじゃない。
ですが!
去年ふと、乙女ゲー的設定で、イケメンの妖怪男子数名×現代からのタイムスリップヒロインで逆ハープレイならどうか?と思い立ちまして!
それなら賑やかで楽しいし、シムピの不自然な所も妖力を使ってるってことにしたら片付くし、とっても都合が良い。
イケメン妖怪男子ね、ふむ……あ!Drop of Waterさんに、犬耳のイケメンヘッドがあったよね!? それ、狐ってことにしちゃえば良くね? 男子はみんな狐の化身だよ!
と、アイデアがムクムク湧いて出たら、もう建物を建てずにはいられなくて一気にやり切ってしまいました(・∀・)

というわけで、まずは住民をご紹介。
今回かなりヘッド、ボディ共に版権キャラのスキンをオリジナルキャラとして使用させていただいています。お許し下さい。

 
 桔香(きこ)

ヘッド:maru様の改造
ボディ:橘中庵さまリカラー 
         
 


 金狐

 


 白狐
 


 黒狐
 


 銀狐
 男子 ヘッド:Drop of Water(金狐のみリカラー) ボディ:橘中庵 (黒狐のみmed肌にリカラー)     


プラス、ペットに狐くんを金、白、銀と3匹飼っております。狐はEph's Den of Many Simsさま。



ヘルパーさんは、ネコボルトさんにお願いしました!笑
何を着て貰おうか迷ったんですが、他の物件でも使えることを期待して、ちとせうめさん配付の書生さん風着物にしました。

ホームヘルパー:preSIMS
ヘッド、尻尾スキン:金盛堂
ボディスキン:ちとせうめさまリカラー

さあ、一度作ってみたかった寝殿造、全貌はこちらです。
ただ、もう、スケールがぜんっぜん小さいのと、シムピ的制約のため、本当に雰囲気だけ!となっています。



一応、真ん中の建物が寝殿です。寝殿は南向きに建っており、東の対、西の対、北の対とありますが、この建物に関しては全くその用途をなしていません(;^_^A



ロットは73、マッカーサースクウェアをぶち壊して作りました。でも、あれだけ広いロットでも全然狭いっていう。笑



とは言え、なんとか最低限入れたいと思っていた要素は入れることが出来ました。

では、次ページより詳しくご案内します〜。